子供も大人も起こる鼠経ヘルニア
鼠経ヘルニアとは、股の付け根の部分に当たる鼠経部に、お腹の中の臓器が出てくる状態を言います。
出てくる臓器は、殆どが腸であり、特に、小腸が多く見られます。このように、鼠経ヘルニアは、腸が元の位置から外に出ている状態を言うので、脱腸とも呼ばれています。
脱腸という名で知られている鼠経ヘルニアですが、脱腸と言うと、小児に見られる病気だというイメージが持たれている事が多いようです。
確かに、鼠経ヘルニアは、小児にも見られるヘルニアです。小児の場合、母親の胎内で鼠経部の構造が出来る際に、引っ込むべき腹膜の出っ張りが置き去りのままになり、閉鎖されず、腹膜は袋状に残り、そこへ腸などの臓器が脱出してしまいます。これにより、小児に見られる鼠経ヘルニアは、先天性のものが殆どであり、遺伝的要因が強いものとなっています。
遺伝的要因の強い小児の脱腸は、実は、大人にも見られるヘルニアです。大人の場合には、小児の場合と同じ、先天性のものもありますが、生活上のきっかけによって起こる後天性のものもあります。先天性の場合には、遺伝子情報に組み込まれている時期になると、脱腸である鼠経ヘルニアを発症します。後天性の場合には、加齢や腹圧の多い人、職業によるものが考えられています。
こうした事から、脱腸は、小児だけに見られる病気ではないヘルニアとなっています。
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